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高木学園女子高等学校

校舎紹介

人生が楽しくなる女性のための空間

明るい教室、広々とした廊下やオープンスペース、ホテルのように美しいトイレ。一歩足をふみ入れた瞬間から、気分が楽しく明るくなる自慢の校舎です。

校舎の見どころ

創立者・君先生の和歌が描かれているステンドグラス

正門を入るとすぐ目に飛び込んでくる縦長のステンドグラス。このステンドグラスでは、本校の創立者・高木君先生の詠んだ和歌の内容が描かれています。(直筆の和歌そのものも、ステンドグラスに表現されています。)また、君先生の刺繍した手まりもデザインされています。

創立100周年を記念して造られた(西側)ステンドグラス

校舎西側には円形の3つのステンドグラスがあります。学校法人創立100周年を記念して建築されたこの校舎の中のステンドグラスは、よく見ると円の中にあるピンク色の部分が「100」と見えるようにデザインされています。

創立者・君先生と生徒に見立てて作ったモビール

校舎を入るとすぐに開放感あるオープンスペースの天井近くに鳥のモビールが設置されています。全校生徒が大きく空へと羽ばたいていくことをイメージして500羽以上の鳥が舞っています。実はこの中に1羽だけ違う鳥がいます。創立者・高木君先生と見立てた特別な鳥なのですが、あなたもぜひ探してみてください。

メモリアルルーム

創立者・高木君先生の思い出の品や歴代の制服などを展示しています。

屋上庭園

ほっと一息つきたいときには屋上庭園で空を見上げます。

創立100周年記念アリーナを見つめる正門前の鳥

正門の上の円形アーチをよく眺めてみると… 実は数羽の小鳥がとまっています。(気づきましたか?)この鳥は本校に来校してくださる皆さん・在校生をお迎えしています。そしてこの鳥たちの視線は、円形サークルの中央にある創立100周年記念のシンボルの女の子を向いています。そして、この女の子は創立100周年記念アリーナ「センチュリア」を見つめています。

アートスタジオ(美術室)のイスを合わせると競技場のトラックの模様になります

アートスタジオの丸いイスを良く見ると… 5本の模様があります。円形の一部のような模様もあれば、直線の模様もありますが、実はこれ、全てのイスをつなげてみると、競技場のトラックの形になるのです。こんなところにもこだわりがあるのです。

コミュニケーションスペース

クリアな空をイメージし、特殊ガラスを用いて半透明なスペースに。まるで空にふわふわと浮いているような気分で、大きな鏡を見たりチェアに座ったりすることができます。

フロア毎のテーマにそった階数表示フロアの模様

高木学園女子高等学校の普通教室棟(シンフォニア)の各階にはフロア毎にテーマがあります。1階は大地、2階は花、3階は水、4階は森、5階は空。これらのテーマでフロア(床)やトイレ、階数表示がデザインされています。

校舎全体に見られる“円”や“ウェーブ”

女子校の本校では、“四角”や“角”を極力無くして“丸”や“ウエーブ”で校内をデザインしています。校内の至るところに、こだわりのデザインを発見することができます。

アリーナ階段イス(ロールバックチェア)のカラーグラデーション

普段は体育館として使用しているアリーナは、電動の階段イス(ロールバックチェア)を出せばホールに様変わり。このロールバックチェアは、実は正面から見ると色がグラデーションで変わっていっています。右斜め上にウェーブ(波)を描くように変化していく色遣い。繊細さがこのような場所でも表現されています。

アリーナ緞帳の鳥

アリーナをホールとして使用する時、大きな緞帳が登場します。この緞帳、実は先ほどご紹介した創立者・高木君先生の和歌をイメージして丁寧に織られたものです。実は、この鳥たちの中に一羽だけ他の鳥とは違う鳥が舞っていることに気付きますか?

コンセプト

美しい色づかい。ウェーブ(波)を用いたやわらかなデザイン。世界の一流の家具。
10代の女性が豊かな学校生活を送るために、インテリアデザイン、視界デザインの視点から建築に携わったお二人にお話を伺います。

空間デザイナーの語るコンセプト

新校舎について、どのような点に留意してデザインされましたか?

高木学園女子高等学校の教育理念と、女子高校であるというお話を
うかがいましたので、デザインにあたっては3つの点に留意しました。まず「女性の持つ空気感」を醸し出すこと、次に、これまでの「高校の校舎」という概念にとらわれない素敵な空間を創ること、さらに生徒それぞれが自分の居場所をみつけられるような校舎にしていこうと考えました。

デザインする中で、またはこの新校舎プロジェクトの途中で難しさを感じられたことはありますか?
それはどのようなことですか?

私が目指したのは、これまでの概念にとらわれない自由で明るく女性らしい空間を創ることです。そのため、当初はそのことを全ての関係者の方々と共有していくということに難しさを感じました。全く新しいものを創りあげるということは、誰もが慣れていないわけですから当然のことなのですが、非常に多くの議論を重ねていきました。

新校舎において「女子高らしさ、優しさ、居ごこちの良さ」などをど のように表現されたのでしょうか?

校舎というものを、単に勉強のみに使う場所ではなく、一日の大半を過す場所、生活の場所としてとらえ、「学校でのさまざまな生活シーンに合った空間を創る」ということに留意しました。その際に、単にデザインだけではなく、使用している床・壁・家具の素材などにも細かく配慮していきました。 たとえば、その日・そのときの気分により使い分けられるトイレはコミュニケーションの場となりますし、癒しの場にもなります。昇降口から校舎へと導く吹き抜けと階段のスペースには、さわやかさと透明感あふれるモビールのカラフルな鳥たちが空を舞っています。こうしたひとつひとつのこだわりが、生徒たちの一日一日を心地良い、楽しいものにしていけると考えています。

視覚デザイナーのデザインコンセプト

「美しい」と感じる人と感じない人の違い

私の専門は視覚デザインです。色彩や形を通して社会的なメッセージをコミュニケーションするしくみを研究しています。その中で、気になっていることがあります。それは同じ音楽やアートに接したときに「美しい、好きだ」と感じる人と何も感じない人がいることです。美しいと感じる人は人生を豊かに過ごせ、感じない人はさびしく過ごします。また、歴史的にみると文化の豊かな時代や地域があり、乏しい国があります。その違いは秀れた文化の積み重ねから生まれ、一朝一夕には身につかないようです。

高校生のいまこそ、美しい空間を体感させたい

高校生という時間は人生の揺籃期です。感性を磨くためのもっとも大切な最後の時なのです。この時期に美しい形や印象に残るシーンをいかに多く体験できるかが、その後の人生を豊かにします。私はコミュニケーションの専門家として、高校生に美しく秀れた空間を提供したいと考えています。誤っても無味乾燥な校舎や権威ぶった校舎に閉じ込め、大切な感性を窒息させてはいけないと考えこのプロジェクトに協力しました。

沢山のメモリーポイントで10代の記憶を育む

ひとは人生の分岐点に立ったとき、過去の様々な出来事を思い浮かべます。そして癒やされ、励まされ、時にはつらく心をしめつけられ、明日への糧にします。高木学園で過ごす3年間は、そうした出来事に合う宝庫のような日々です。そのドラマのためには美しい舞台となる校舎が大切です。なにげなく校舎を見上げたときに目に映ったステンドグラスの鳩たち、美しい夕焼けのテラス、幅広い階段の途中で感じた一瞬の記憶が人生を豊かにします。高木学園の校舎には随所にメモリーポイントがちりばめられています。30年後に10代をふりかえったときに生き生きと想い出せるように願っています。

あたたかな思いが結晶して完成した空間

新校舎は予想をはるかに超えた完成度でした。エキサイティングな空間なのに、ずうっと前からそこに在ったように自然でゆったりしていました。と同時にこの校舎は関係者の深い思いと努力が結晶して完成したことを実感しました。この空間で高校生活を過ごす若い生徒たちが充実した日々を体験できることを確信しました。

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